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CP+ 2026キヤノンワークショップで語りきれなかったこと

はじめに

今回、CP+のキヤノンブースという大舞台で登壇の機会をいただきました。

お声がけくださったクライアント様、そして準備から当日まで支えてくださった代理店の皆様に、まずは心より感謝申し上げます。

 

そして、会場で足を止めてくださった皆様、最後までご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

 

さて、ワークショップでは「メカトロウィーゴを撮ろう!自宅でもマネできるホビー撮影&深度合成体験」というテーマでお話ししましたが、ワークショップで語りきれなかった事として、冒頭で紹介した作例写真の裏側やセッティングについて書こうと思います。

少々長くなると思いますが、最後までお読みいただけますと幸いです。

 

今回撮影した作例写真の世界観については、見る方が自由に感じていただくのが一番だと思うので、あえて細かくは語りません。

そのうえで、撮影時にはメカトロウィーゴの世界観を尊重しつつ、写真の中に物語をつくることを意識しています。

 


まずは、タイトルバックで使用したこの写真について

[EOS R6 Mark2 RF100mmMacro ・F5.6 1/6秒 ・ISO100 ・深度合成使用]

 

この写真は、背景・植物・深度合成といった、参加者の方にもマネしていただける要素を盛り込んでいます。画像加工を行わず、撮るだけで完結する表現にしています。

 

撮影のセッティングや裏側はこんな感じです。

 背景と植物について

背景は、建材などで使われる空柄の壁紙です。

周囲に配置している植物のうち、花と木のように見えるものは本物で、花はヒナソウ、木のようなものはガジュマルです。

特にピントの合う位置に配置した花は、本物である必要がありました。

 

さらに、このまま撮るとウィーゴたちの足元からいきなり空背景が見えてしまい不自然なので、造花を使って足元を緑で埋めています。

 

  ライティング

使用したのはLEDライト2灯。

• 1灯目:直射日光の雰囲気を出すために、被写体へ直接当てる

• 2灯目:背景を明るくするために背景へ照射

 

シンプルですが、屋外の自然光っぽさを作るには十分な構成です。

白いレフ板で暗部を起こしています。

 

  深度合成について

フォーカスブラケット&深度合成機能を使い、2体のウィーゴの顔にピントが通るようにしています。

 

ただし、手前から奥まで全部にピントを合わせてしまうと臨場感がなくなるので、あえてボケを残すように調整しています。

このどこまで深度合成するかのさじ加減が、深度合成のコツかもしれません。

 

では、次の作例写真の話に進みたいと思います。


作例『がんばれ!ウィーゴ!』

[EOS R6 Mark2 RF100mmMacro ・F8 1/125秒 ・ISO100]

 

「がんばれ!ウィーゴ」というタイトルをつけて撮影しました。

背景の水は本物の水です。ウィーゴたちを配置しているのは、熱帯魚屋さんなどで購入できる流木。手前にボケて見える植物は造花です。

 

撮影のセッティングや裏側はこんな感じです

 背景とセッティングについて

水を張っているのは、セメントなどを混ぜる際に使うトロ舟です。内側を黒く塗装し、鏡面効果で張った水に先ほどの空の壁紙を写し込んでいます。

 

ただ、水を張って空を写し込んだだけでは水らしさが弱いので、ドライヤーで水面を波立たせて動きを出しています。

 

トロ舟の前方に流木を置き、ウィーゴたちが落ちないよう、細心の注意を払い配置しました。

 

全体のアクセントになるように、手前のボケる位置に造花の葉っぱを配置してバランスを取りました。

 

 ライティングについて

使用したのはストロボ3灯。

• 1灯目:面光源のトップメインライト

• 2灯目:サイドからの面光源での補助光

• 3灯目:背景を明るくするために背景へ照射

 

先ほどのタイトルバック用の写真との一番の違いは、今回はLEDではなくストロボを使っている点。理由は、水の動きを止めて写すためです。

 

一見すると「水を動かして、ストロボで止める」という矛盾したことをしているようですが、ストロボ光には動いているものを止めて写す効果があるため、このような表現の写真を撮る際には、瞬間光が向いています。

 

では、次の作例写真の話に移ります。


作例『冬の公園で』

[EOS R6 Mark2 RF35mmMacro ・F5.6 1/6秒 ・ISO100 ・深度合成使用]

 

「冬の公園で」というタイトルをつけて撮影しました。

背景は自分で撮影してプリントしたもの。足元の芝は人工芝ではなく天然芝です(天然芝を使った理由は後述します)。

この写真でも深度合成を使っています。

 

撮影のセッティングや裏側はこんな感じです。

 背景セッティングについて

先ほどまでとの一番の違いは背景で、これは自分で撮影してきた冬の景色をプリントして使っています。

背景に合わせた人工芝を探してホームセンターを巡ったのですが、冬らしい芝が見つからず困ってしまい、植木屋の友人に電話したら、

 

「そんなものはないよ。冬でも青々した庭にしたいから人工芝を使うんだから」

 

と言われ、なるほどと納得。

続けてその友人が「天然芝ならあるから今から持って行ってやるよ」と言ってくれて、天然芝で撮影することになりました。

 

もちろん写りとしては天然芝の方が良いのですが、室内で使う場合は掃除などの観点からあまりオススメできません(笑)

 

 ライティングについて

使用したのはLED3灯。

• 1灯目:直射日光を表現するためのトップメインライト

• 2灯目:サイドからの面光源での補助光

• 3灯目:背景を明るくするために背景へ照射

背景の光の当たり方に合わせて、被写体へのライトも角度を合わせると自然になります。

また、注意点として背景に当てている光が被写体にもれてしまっていて、影が2つ出来てしまうと自然光ロケーションとしては不自然になるので、黒レフで遮断しています。

 

 深度合成について

このカットも深度合成機能を使い、一番手前の「ていてい」から一番奥の「マイティ」までピントが通るようにしています。

 

深度合成の結果が納得できない部分については、キヤノンの現像ソフトDgital Photo Professionalの深度合成調整ツールで修正しました。

 

 作例として紹介した写真は以上でしたが、実はまだありまして、こちらは「参加者の方がマネできる」というテーマから外れるため、ワークショップでは使いませんでした。


「今回のワークショップでは使用しなかった写真」

この写真は、先ほど紹介した背景と芝を使っている点は同じですが、シャボン玉を止めて写すためにストロボを使っています。

みなさんにマネしてもらうというテーマでストロボが続くと趣旨から外れてしまうこと、さらにシャボン玉のキラキラ感を出すためにクロスフィルターを使っている点もテーマから逸れるため、お蔵入りにしました。

 

興味があれば、参考にしていただければ幸いです。

 セッティングや裏側の様子はこんな感じです。

この写真のポイントは、マイティの角度です。

マイティはソフビフィギュアで、可動部が腕しかなく足関節がないため、天を仰ぐような角度にするには工夫が必要でした。

そこで、下の写真のような小技を使って角度をつけています。手前にウィーゴたちを配置することで、その処理が見えないようにしています。

シャボン玉は、良い位置に来るように調整しながら自分で吹いて撮影しました。周りから見たらなかなかシュールな絵になっていたと思います()

被写体に直接吹きかけると汚れてしまうので、そこは気をつけながら撮影しました。

 

これにて、作例写真のお話は以上となります。


最後に(おまけ)

 

「ふざけていると思われるのが怖くて、提出する勇気がなかった

 

CP+のプロフィール用に撮影した写真があるのですが、実はそのとき、もう一枚別のカットも撮っていました。

 

それがこちらです。

 

CP+登壇という大舞台を前に、さすがに提出する勇気が出なかった一枚です。

実はこれ、CGや画像加工は一切使わず、特撮的な物理演出だけで撮影しています。

具体的な撮り方については、またどこかでご紹介するかもしれません。

 

拙文ではございましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。